Replicated Security(旧称Interchain Security)

Cosmos(ATOM)

Cosmos hubのShared Security(共有セキュリティ)について
ICFのBilly Rennekamp 氏のMedium記事(2021/9/1)
Interchain Security is Coming to the Cosmos Hub」を翻訳しました。

長文なので、どのような問題を解決する機能なのか?リリース時期はいつ?といった気になる点を抜粋しました。

抜粋要約

ブロックチェーン技術の特徴の1つは、その高いセキュリティと攻撃耐性。
しかしながら、小規模なチェーンや新興チェーンでは、攻撃コストが低くて済むので攻撃されやすい。

この問題を回避するために、大規模チェーンは、小規模チェーンのブロックをバリデートするためにトークンを貸し出すことで、セキュリティを共有(Shared Security)できる。

今回、Cosmos Hubも Shared Security 機能を実現させる。
Cosmosの場合は、IBCを使って実現するので「Interchain Security」と呼称する。

具体的には、IBCレベルで「Cross Chain Validation(クロスチェーン・バリデーション)」プロトコルを使う。

この Cross Chain Validation(Interchain Security v1)プロトコルは、2021年Q4 に Cosmos-Hub テストネットで試す予定で、来年(2022年)にはmaininetでリリースする予定。現在、Informal System社が開発をリードしているので、詳細はGithubのlight paperを参照のこと。

そして、Layered Security(Interchain Security v2)では、親チェーンと子チェーンのトークンを交換するのではなく、合わせることでセキュリティ強度を高めていく。つまり、お互いのTVLを合算することでネットワーク価値が底上げされ、攻撃者からみた攻撃コストはより多くを必要とすることから攻撃しにくくなる。

チェーンの規模大小に関わらず、大規模なネットワーク同士がInterchain Securityで相互にセキュリティを補強することになるかもしれない。

Informal Systems

Billy Rennekamp 氏の記事によると、Interchain Securityは Informal Systemsがリードしていることがわかりました。

Informal SystemsのCEOは、2014年にTendermint社をJae Kwon氏と立ち上げたEthan Buchman 氏です。
Cosmosの WhitePaperで2人の名前を確認できますね。

そのInformal Systemsも2021年11月25日に本件についてblog記事をアップしています。

Interchain Security: From One Chain to Many – Informal Systems

私たちATOM保有者がステーキングするメリットを画像とともに説明されているので、とてもわかりやすいですね。
この画像を拝借して、コメント付けてみました。

Interchain Security will be like an automatic and frictionless airdropping system.

この表現がスッと頭に入りますね。Interchain Securityでつながれば、ClaimせずともConsumer Chainのトークンが付与されるからautomaticで、Chain同士でairdropするにあたっての取り決めが不要だからfrictionlessなairdopみたいなものだよね、ということでしょうか。

では、どこのバリデーターへATOMをデリゲートすれば良いのだろうか?という点が重要になってきます。
CCVに対応したIBCでノード運用するバリデーターにデリゲートする必要があります。
このInfomal Systemsのblog記事の画像に対応予定なバリデーターのポロリがありますよね。
と思っていたら、Informal Systemsのtwitterで言っていましたね🤗
Informal Systems のステーキングサービスが Cephalopod (VP#25,Commision8.11%)です。

SG-1も provider networkとしてセキュリティを提供するよ!と宣言しています。

Interchain Securityなバリデーターへデリゲートするということは、中長期的な目線でホールドすることになると思いますので、ハードウェアウォレットの利用をオススメします。

リリース時期の確認

リリース時期について、先のBilly Rennekamp 氏のMedium記事では 2022年には、とありました。Cosmos Hub Roadmap 2.0 を確認すると(あくまでも)予定だし、大前提としてProposalをpassする必要がありますから、来年通期でじっくり腰を落ち着けて注視していこうかな、というところでしょうか。

2022 Q2  Interchain Security v1 – Required Participation of Provider Chain Validators
2022 Q3  Interchain Security v2 – Opt-In Participation of Provider Chain Validators
2022 Q3  Interchain Security v3 – Layered Security

 

補足

Billy Rennekamp 氏のMedium記事と比較すると、Versionの区切り方が変わったようです。

また、Githubにあるlight paperの更新履歴を見ると、Interchain Securityの 相互のチェーンの呼び方を変更しています。

 変更前: parent chain (親チェーン) <—–>   child chain(子チェーン)
 変更後: provider chain((セキュリティ)提供チェーン)<—–> consumer chain((セキュリティ)享受チェーン)

参考リンク - references

タイトルとURLをコピーしました