ブロックチェーン技術の特徴の1つは、その高いセキュリティと攻撃耐性。
しかしながら、小規模なチェーンや新興チェーンでは、攻撃コストが低くて済むので攻撃されやすい。
この問題を回避するために、大規模チェーンは、小規模チェーンのブロックをバリデートするためにトークンを貸し出すことで、セキュリティを共有(Shared Security)できる。
今回、Cosmos Hubも Shared Security 機能を実現させる。
Cosmosの場合は、IBCを使って実現するので「Interchain Security」と呼称する。
具体的には、IBCレベルで「Cross Chain Validation(クロスチェーン・バリデーション)」プロトコルを使う。
この Cross Chain Validation(Interchain Security v1)プロトコルは、2021年Q4 に Cosmos-Hub テストネットで試す予定で、来年(2022年)にはmaininetでリリースする予定。現在、Informal System社が開発をリードしているので、詳細はGithubのlight paperを参照のこと。
そして、Layered Security(Interchain Security v2)では、親チェーンと子チェーンのトークンを交換するのではなく、合わせることでセキュリティ強度を高めていく。つまり、お互いのTVLを合算することでネットワーク価値が底上げされ、攻撃者からみた攻撃コストはより多くを必要とすることから攻撃しにくくなる。
チェーンの規模大小に関わらず、大規模なネットワーク同士がInterchain Securityで相互にセキュリティを補強することになるかもしれない。